オルソケラトロジーについてのよくあるご質問
全般について
オルソケラトロジーとは?
オルソケラトロジーとは、近視・近視性乱視の方のための視力矯正治療法です。「オルソケラトロジーレンズ」という、特殊な形状の専用ハードコンタクトレンズを使用するのが特徴です。
就寝時にこのレンズを装用し、そのまま就寝すると、寝ている間にレンズが角膜の形を変化させます。それにより裸眼視力が矯正され、翌朝レンズをはずした後も、一定時間裸眼で過ごすことができるようになります。
オルソケラトロジーは、夜寝ている間にレンズを装用することで、日中の「裸眼生活」が可能になる、手術のいらない視力矯正治療です。
オルソケラトロジーはこんな方におすすめ
オルソケラトロジーは、日中の裸眼生活を希望される方(スポーツや目薬を使用する方)に特におすすめの近視治療です。
水泳や野球、ラグビーなど、水中や砂ぼこりの多い環境下での運動や、激しいスポーツをしている方は、メガネやコンタクトレンズの場合プレー中に怪我をする恐れがあります。
その点、オルソケラトロジーレンズを使用すると、矯正効果が保たれている間は、裸眼で気兼ねなくスポーツを楽しむことができます。
また、ドライアイや軽いアレルギーで、点眼治療をしている方にもおすすめです。いつでも必要な時に気軽に目薬を使用することができます。
オルソケラトロジーが向いていない人・使用できない人はいますか?
オルソケラトロジーは近視・近視性乱視の方を対象とした治療ですので、遠視や老眼は矯正することができません。
また、よく誤解されることが多いのですが、オルソケラトロジーはレーシック手術を受けられた方は使用できません。手術から長期間経過していても、オルソケラトロジーレンズを使用することはできませんので、ご注意ください。
さらに、強度のドライアイ、アレルギー、円錐角膜、眼底疾患など眼疾患のある方は不適応となることがあります。
使い方について
オルソケラトロジーレンズの着け外しは簡単にできますか?
オルソケラトロジーレンズは、一般的なハードコンタクトレンズと同様、眼科で装用指導がありますのでご安心ください。何かありましたら眼科の医師やスタッフにご相談ください。
夜寝る時にレンズを付けることで、目にトラブルはありませんか?
就寝時に装用することで視力を矯正するという効能・効果は、薬事法の定める基準に基づいた臨床試験により確認され、厚生労働省より承認されております。
就寝中は角膜にレンズが吸着するため通常は外れませんが、強く目をこすった場合は外れてしまうこともあります。レンズがずれたまま長時間経過すると、翌日の見え方に影響する可能性があります。
その場合は、メガネやコンタクトレンズを併用しなければならないこともございますので、ご了承ください。
オルソケラトロジーに使用するレンズのケアは難しいのですか?
一般的なハードコンタクトレンズと同様、レンズを外した後に洗浄してから保存します。
ケアを行わないと合併症を引き起こす可能性が高くなりますので、医師の指導のもと十分なケアを行ってください。また、必ず各メーカーが指定・推奨するケア用品を使用してください。
週末や旅行中だけ裸眼で過ごせますか?
裸眼で過ごしたい日だけ装用する方もいらっしゃいますが、使用頻度については眼科の指示を必ず守ってください。
オルソケラトロジー治療について
通院の頻度はどのくらいですか?
オルソケラトロジーレンズの装用開始後は定期検査が必要となります。定期検査の内容・頻度は眼科によって異なりますので、詳しくは眼科へお問い合わせください。
オルソケラトロジーを受けられる裸眼視力はどのくらいですか?
裸眼視力0.5~0.05(矯正度数-1.0D~-4.0D)程度であれば治療の対象となります。また軽度の乱視の方も治療可能です。
花粉症ですが、オルソケラトロジーは 出来ますか?
オルソケラトロジーは日中裸眼で生活できるようになるため、花粉症やその他アレルギー、ドライアイの方におすすめです。一般的なコンタクトレンズ装用時には適さない点眼治療が可能です。
オルソケラトロジーのお試しや装用体験はありますか?
多くの眼科・クリニックにて適用検査代5,000円程度で装用体験を実施しています。オルソケラトロジーの効果や使い方、安全性について不安がある方は、ぜひ実際に試用してからご検討なさってはいかがでしょうか。
ドライアイでもオルソケラトロジーは使えるの?
重度のドライアイでなければ、オルソケラトロジーが可能です。
オルソケラトロジーは翌朝起きたらレンズを外すため、日中の点眼治療が可能です。
費用について
オルソケラトロジーの治療費はいくらですか?
オルソケラトロジーの治療費は一般的に、10万円~20万円程度(両眼・診察料込)です。多くの眼科では、適用検査代(5,000円程度)のみで1日~1週間の装用体験を行っています。
費用やシステムは眼科により異なりますので、詳しくはお近くの眼科にお問い合わせ下さい。
また、オルソケラトロジーの治療に係る費用は医療費控除の対象となります。
詳しくはこちら(国税庁ホームページ)をご覧ください。
治療できる施設はどれくらいあるの?
オルソケラトロジーは、現在全国約500の眼科・クリニックで取り扱っています。お近くの眼科・クリニックは下記ページからお探しいただけます。
効果について
オルソケラトロジーって効果はあるの?
患者様の近視度数や角膜の形状によって、満足な視力が得られない場合もあります。まずは、眼科にて適応検査を受診することをおすすめします。
個人差はありますが、一般的には治療開始から1週間程度装用を続けることで、日中裸眼で生活できる視力となる場合が多いようです。
ただし、近視度数の弱い方は数時間から数日で効果を実感する場合も少なくありません。詳しくは眼科へお問い合わせください。
矯正視力はどれくらいの期間維持されるの?
通常は終日持続します。なお、使用する方の近視度数や年齢によっては、2~3日持続する方もいらっしゃいます。詳しくは眼科へお問い合わせください。
毎日装用しなきゃいけないの?
裸眼での生活には毎日の装用が必要となる方もいれば、1週間に2~3回の装用だけで安定した視力を得られる方もいます。
近視の強さや年齢によって装用頻度は異なりますので、眼科の指示に従って使用して下さい。
昼間にいきなり視力が落ちたりすることはないの?
オルソケラトロジーは、日中急に視力が落ちてしまうということはありませんのでご安心ください。個人差はありますが、数日のうちに徐々に見えづらくなります。
オルソケラトロジーを続けると、視力は回復するの?
オルソケラトロジーに使用するレンズを継続装用中は視力が持続しますが、使用を中止すると矯正していた角膜の形状がもとの形に戻るため、視力も徐々に元に戻ります。オルソケラトロジーは視力が回復する治療ではなく、視力を矯正する治療になります。
安全性について
オルソケラトロジーの安全性は?
毎日レンズのお手入れを行い調子が良いと感じていても、一般的なコンタクトレンズと同様の副作用(症状)が発生する場合があります。
オルソケラトロジーレンズの使用開始後は、必ず定期検査を受け、医師の指示に従い使用してください。
デメリットについて
オルソケラトロジーのデメリットって?
近視度数の強い人や乱視が強い人は、矯正効果が出にくいことがあるため不向きです。
また、レーシックとは違い、レンズを外すと少しずつ元の角膜形状に戻るため、視力も元に戻ってしまいます。
また、安定した視力が得られるまでには時間がかかることもあります。
オルソケラトロジーの副作用は?
ハードコンタクトレンズと同様の副作用が発生する可能性があります。
眼科専門医の指示に従い、正しいお手入れ(ケア)をすることが重要です。
レンズの装用感はどうなの?
オルソケラトロジーレンズは、一般的なハードコンタクトレンズと同様に、最初は異物感がありますが、慣れてくれば異物感は少なくなっていきます。
他の治療方法との比較
レーシックと比べてどうなの?
レーシック手術は角膜を削るため角膜は元に戻りませんが、視力も維持されます(一度の手術で矯正視力が得られます)。
オルソケラトロジーはレンズを外せば元の角膜形状に戻りますが、同時に視力も戻るため、視力の維持には継続装用が必要となります。
普通のコンタクトレンズと比べてどうなの?
一般的なハードコンタクトレンズは日中に装用しますが、オルソケラトロジーレンズは夜寝ている間だけ装用します。そのため、日中は裸眼で生活することができます。
個人差はありますが、週2~3回の装用で効果が得られる方も少なくありません。 ケアの方法や感染症のリスクは一般的なハードコンタクトレンズと同様です。
正治療法比較こち